10月の交通誘導警備|夕暮れ時に注意したい安全確認5つ【2026年】

となりの警備員

10月の交通誘導警備では、夕暮れ時にどのような点に注意すればよいのでしょうか。

秋が深まるにつれて日没時刻が早まり、日中は明るかった工事現場や道路でも、勤務中に周囲が暗くなる場面が増えてきます。警察庁の統計では、日の入り前後の「薄暮時間帯」における交通死亡事故が、特に10月から12月にかけて多く発生しています。

交通誘導警備(道路工事などで車両や歩行者を誘導し、事故の発生を警戒・防止する業務)では、車両や歩行者の動きを確認するだけでなく、警備員自身がドライバーから見えているかどうかも意識する必要があります。

本記事では、10月の日没時刻や交通事故の傾向を確認しながら、夕暮れ時の交通誘導警備で見直したい安全確認のポイントを解説します。

10月の交通誘導警備で夕暮れ時の注意が必要な理由

10月は日没時刻が早まり、交通誘導警備の現場でも、日中から夕暮れへと周囲の明るさが変化します。特に夕方まで続く道路工事や、車両の出入りが多い現場では、時間帯に応じた安全確認が必要です。

警察庁は、日の入り時刻の前後1時間を「薄暮時間帯」と定義しています。この時間帯は周囲の視界が徐々に悪くなり、自動車や自転車、歩行者などがお互いを発見するのが遅れたり、距離や速度を判断しにくくなったりすると説明しています。

2026年10月の日没時刻は1か月で約40分早まる

国立天文台のデータによると、2026年10月の東京都の日の入り時刻は、10月1日が17時26分、10月31日が16時47分です。1か月の間に39分早くなります。

日付東京都の日の入り時刻
10月1日17時26分
10月10日17時13分
10月20日17時00分
10月31日16時47分

例えば、17時まで交通誘導を行う現場では、10月初旬と下旬で勤務終了時の明るさが異なります。日没時刻は地域によっても違うため、現場の所在地に合わせた確認が必要です。

また、日の入り前でも建物の影や逆光の影響を受ける場合があります。時計の時刻だけで判断せず、実際の視界や周囲の状況を確認することが求められます。

薄暮時間帯の交通死亡事故に見られる特徴

夕暮れ時の交通事故には、季節や時間帯による特徴があります。警察庁は2021年から2025年までの5年間に発生した交通死亡事故について、時間帯別や月別の分析結果を公表しています。

10月から12月に交通死亡事故が多く発生

警察庁の分析では、交通死亡事故は17時台から19時台に多く発生しており、薄暮時間帯に限ると10月から12月に件数が多くなっています。

上記は全国の交通死亡事故を対象とする統計であり、交通誘導警備中に発生した事故の件数ではありません。ただし、夕暮れ時には交通参加者がお互いを認識しにくくなるという点で、道路上や道路付近で勤務する警備員にも関係するデータです。

自動車と歩行者の事故は横断中が多い

警察庁によると、薄暮時間帯の交通死亡事故では、自動車と歩行者が衝突する事故が最も多く発生しています。特に自動車対歩行者の死亡事故では、歩行者の横断中に発生する事故が大部分を占めています。

交通誘導警備の現場では、工事に伴って歩行者の通行経路が変更される場合があります。車両の通行を確認することに意識が集中すると、道路を横断する歩行者や自転車の接近を見落とす危険があります。

特に道路工事の出入口や歩道が狭くなっている場所では、車両と歩行者の動線が交わる位置をあらかじめ把握し、周囲の交通状況に応じて安全を確保する必要があります。

夕暮れ時の交通誘導警備で見落としやすい危険

交通誘導警備では、警備員が車両や歩行者の動きを確認するだけでなく、ドライバーから警備員がどのように見えているかにも注意が必要です。

特に夕暮れ時は、逆光や周囲の暗さによって視認性が低下し、警備員の存在や合図がドライバーに伝わりにくくなる場合があります。日中は安全に誘導できていた場所でも、時間帯によって危険が生じることがあるため、警備員自身の立ち位置や車両との距離にも注意しなければなりません。

逆光や暗さで警備員が見えにくくなる

夕暮れ時は、太陽の位置や周囲の明るさによって、ドライバーからの見え方が変わります。

例えば、警備員の背後に太陽がある逆光の状態では、ドライバーが警備員の姿や動きを確認しにくくなる場合があります。反対に、建物の影などで周囲が暗くなると、日中と同じ立ち位置でも視認性が低下します。

厚生労働省の「未熟練労働者の安全衛生教育マニュアル(警備業編)」でも、見通しのよい道路であっても夜間や逆光時には、運転手から警備員が見えにくくなることがあると注意を呼びかけています。

合図がドライバーに伝わらない危険がある

交通誘導では、警備員が停止や進行を促す合図を出しても、ドライバーが認識していない場合があります。特に夕暮れ時は、周囲の暗さや逆光の影響によって、合図が見えにくくなる可能性があります。

厚生労働省のマニュアルでは、分かりやすく大きな動作で合図することや、車両との適切な安全距離を確保することを求めています。

また、一般道路における交通誘導警備員の合図には、警察官による交通整理のような法的強制力はありません。そのため、停止の合図を出しただけで車両が止まることを前提にせず、実際の車両の動きを確認する必要があります。

誘導位置によって車両との接触リスクが高まる

勤務開始時には十分な視界が確保できていても、夕方になると状況が変わる場合があります。大型車両の死角、カーブ付近、照明の少ない場所などでは、時間帯によって警備員の見え方や安全を確保できる範囲が異なります。

厚生労働省のマニュアルでは、分かりやすく大きな動作で合図することや、車両との適切な安全距離を確保することを求めています。

夕暮れ時には、勤務開始時に決めた位置をそのまま使い続けるのではなく、明るさや車両からの見通しを踏まえて安全性を確認することが必要です。

10月の交通誘導警備で実践したい5つの安全確認

夕暮れ時の事故を防ぐには、勤務前の準備に加え、時間帯に応じて現場の状況を見直すことが必要です。厚生労働省の安全衛生教育マニュアルで示された注意点を踏まえ、交通誘導警備の実務で確認しておきたい5つの項目を整理します。

1.誘導灯や反射ベストの状態を確認する

夕方まで勤務する現場では、誘導灯や反射ベストなどの装備が正常に使用できるかを確認します。

厚生労働省のマニュアルでは、手旗・誘導灯、警笛、トランシーバー、保護帽、反射チョッキなど、決められた装備品を身につけることや、電池で動く装備品の残量と動作を確認することを求めています。

勤務前には、誘導灯が正常に点灯するか、反射材に汚れや破損がないかを確認します。また、暗くなる前から必要な装備を使用できるように準備しておきましょう。

2.ドライバーから見える位置に立つ

交通誘導では、警備員自身が車両を確認できるだけでなく、ドライバーからも認識される位置に立つ必要があります。

特に夕暮れ時は、逆光や車両の死角に注意が必要です。厚生労働省のマニュアルが示す原則を踏まえ、歩道など安全を確保できる場所から誘導し、車両との距離にも余裕を持たせます。

大型車両の出入りがある現場では、車両の近くに不用意に立たず、運転手から見える位置を確認することが事故防止につながります。

3.車両の停止を確認してから次の誘導を行う

停止の合図を出した後は、車両が確実に停止したことを確認します。合図が伝わっていると思い込んで次の動作に移ると、車両との接触につながる危険があります。

特に片側交互通行では、一方の車両が停止していることを確認せずに反対側の車両を進めると、双方が同じ区間に進入するおそれがあります。

無線機などを活用し、警備員同士で停止状況を確認しながら、現場で定められた手順に沿って誘導することが必要です。

4.歩行者や自転車の通行経路を再確認する

夕暮れ時には、車両だけでなく歩行者や自転車の安全確保にも注意が必要です。

道路工事などで歩道が狭くなっている場所や、仮設通路を設けている現場では、通行者から経路が分かりやすい状態になっているかを確認します。

また、車両の誘導に集中するあまり、横断しようとする歩行者への注意が不足しないようにすることも必要です。歩行者と車両の動線が交わる場所では、それぞれの動きを把握しながら対応しましょう。

5.日没前に現場の明るさと誘導方法を見直す

夕方まで勤務する現場では、日没時刻を事前に確認し、周囲が暗くなる前に必要な準備を済ませておきます。

例えば、日中は問題なく誘導できていた場所でも、夕方になると車両や歩行者を発見しにくくなる場合があります。照明の状況や誘導位置を確認し、必要に応じて現場責任者と対応を相談します。

警備員個人の判断だけで誘導位置や交通規制の方法を変更するのではなく、警備計画や現場の指示、関係者との取り決めを踏まえて安全確保を図ることが必要です。

10月の交通誘導警備は日没前から安全確認を徹底しよう

10月の交通誘導警備では、日没時刻が早まることを踏まえ、周囲が暗くなる前から安全確認を行うことが重要です。特に夕方まで続く現場では、警備員の視認性や車両の停止状況、歩行者の通行経路などを確認し、時間帯による環境の変化に対応する必要があります。

夕暮れ時の安全確保では、特に次の3点を意識しましょう。

  • 視認性の確保: 誘導灯や反射ベストを点検し、ドライバーから見えやすい位置を確認する
  • 確実な車両誘導: 合図が伝わっていると思い込まず、車両の停止状況を確認する
  • 時間帯に応じた対応: 日没時刻と現場の明るさを確認し、必要に応じて誘導方法を見直す

現場責任者は、夕方まで続く勤務について、誘導位置や照明、装備の状態を警備員と共有しておくことが事故防止につながります。警備員自身も、勤務開始時の確認だけで終わらせず、周囲の変化を意識して業務に当たりましょう。

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参考・出典

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