映像セキュリティの提案はどう変わる?新方針から見る導入支援のポイント

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防犯カメラは、事件や事故が起きた後に映像を確認するだけでなく、AIを活用して現場の変化を捉え、管理者の判断や対応を支える用途にも広がりつつあります。

ただし、高画質なカメラやAI機能を導入するだけで、現場の課題が解決するわけではありません。撮影環境や既存設備に加え、映像や通知を確認する担当者、異常を把握した後の対応まで検討することが重要です。

株式会社旭東みらいテクノロジーは2026年7月23日、映像セキュリティ事業の新方針を公表しました。製品や型番を起点とするだけでなく、顧客の現場課題を確認したうえで、必要なAI機能や機器構成、録画環境、活用方法を整理する提案を強化します。

本記事では、同社が示した新方針の内容と、警備会社がAIカメラなどの導入支援に関わる際に確認したい実務ポイントを整理します。

旭東みらいテクノロジーが映像セキュリティ事業の新方針を発表

同社は、防犯・監視カメラのほか、レコーダー、HDD、モニター、ネットワーク機器、設置部材、各種アクセサリーなど、映像セキュリティシステムに必要な製品を取り扱っています。

関連製品の年間販売数量は7万点を超え、在庫規模は約7万点です。防犯設備施工会社、電気工事会社、販売代理店、システム事業者、法人ユーザーなど、全国500社以上と継続的に取引しています。

今回の新方針では、製品や型番を起点とするだけでなく、顧客が現場で解決したい課題を確認したうえで、必要なAI機能、機器構成、録画環境、活用方法を整理する提案を強化します。

カメラ本体だけでなく、録画機器やネットワーク機器、設置部材などを含め、現場の用途や運用に応じた映像セキュリティ環境を検討する方針です。

AIで広がる防犯カメラの活用方法

同社はAIを活用したカメラの用途として、人物と車両の識別、指定区域への侵入検知、録画映像からの対象検索、人数や人流の可視化、異常検知時の通知や警告などです。

これらは、映像を事件や事故の発生後に確認するだけでなく、現場の変化を把握し、その後の判断や対応につなげるために活用する機能です。

ただし、必要な機能は、撮影距離、カメラの角度や高さ、昼夜の明るさ、対象物の動き、既存設備、ネットワーク環境、運用方法などによって異なります。

同社は、現場の条件や用途に応じたAI機能の活用を重視しています。

AI映像解析と警備ロボットを組み合わせた施設警備の活用例については、以下の記事で紹介しています。

新方針で強化する3つの領域

出典|株式会社旭東みらいテクノロジー「旭東みらいテクノロジー、映像セキュリティ事業の新方針を発表」

旭東みらいテクノロジーは、新方針で次の3つの領域を強化するとしています。

製品を選ぶ前に現場の目的を整理する

一つ目は、カメラの台数や型番から検討を始めるのではなく、顧客が映像を使って何を確認し、どのような課題を解決したいのかを把握することです。

そのうえで、設置場所の状況や既存設備、映像を利用する体制を確認し、目的に合う製品や機能を検討します。

AI機能をシステム全体の中で考える

二つ目は、AI機能だけに注目せず、映像の撮影・保存・確認に必要な機器をまとめて検討することです。

カメラのほか、レコーダーやHDD、モニター、ネットワーク機器、設置部材なども対象になります。録画する期間や画質、通信環境、既存設備との接続条件を踏まえ、各機器を組み合わせます。

導入後の活用を見据えた提案

同社は、映像や通知の確認方法など、導入後の活用まで含めて提案します。AI機能の利用条件や製品・設置環境による違いを事前に説明し、導入後の認識のずれを減らす方針です。
今後、法人企業や防犯設備施工会社、電気工事会社、販売代理店、システム事業者に向けた提案支援の内容も発表する予定です。

警備会社が導入前に確認したい実務ポイント

導入目的と対応方法を具体化する

AIカメラや映像解析を警備業務に組み込む場合は、最初に「何を把握し、どの対応につなげるのか」を具体化します。
「防犯を強化したい」という目的だけでは、必要な機能や構成を判断できません。たとえば、「立入禁止区域への侵入を検知し、監視担当者が映像を確認したうえで警備員へ連絡する」といった形で、検知後の対応まで決めます。
導入前に確認したい項目は、次の4点です。

  • カメラの撮影範囲と設置環境
  • 映像や通知を確認する担当者と時間帯
  • 異常を確認した後の連絡・対応手順
  • 故障時の保守体制と代替手段

AIによる検知を警備業務に生かすには、通知後に映像を確認するのか、現場へ向かうのかなど、人が担う対応も決めておく必要があります。

カメラ映像の個人情報管理を確認する

防犯カメラで特定の個人を識別できる画像を取得した場合、個人情報を取り扱うことになります。

一般的な防犯カメラの場合

個人情報取扱事業者は、カメラ画像の利用目的をできる限り特定し、その範囲内で利用する必要があります。
ただし、設置状況などから防犯目的であることが明らかな場合は、利用目的の通知や公表が不要となる場合があります。撮影されていることを本人が容易に認識できない場合は、入口や設置場所への掲示などが必要です。

顔識別機能を利用する場合

顔識別機能付きカメラを利用する場合は、顔識別機能を使用していることを含めて利用目的を特定し、本人へ通知または公表する必要があります。

個人情報保護委員会は、分かりやすい情報提供の方法として、運用主体や問い合わせ先、詳しい情報を掲載したWebサイトのURLやQRコードを掲示することが望ましいとしています。

警備会社が映像管理を受託する場合は、施設側との役割分担を明確にし、閲覧できる担当者、保存期間、外部提供時の手続き、漏えい発生時の連絡方法などを、契約や運用ルールで整理しておくことが重要です。

関係事業者との役割分担を整理する

日常的に施設警備を担う警備会社は、巡回時に確認する場所や時間帯、緊急時の連絡体制など、現場の運用情報を映像セキュリティの提案に生かせます。こうした情報をカメラの配置や通知条件に反映することで、機器と人的警備を組み合わせた提案につなげられます。

一方、カメラの設置やネットワーク構築には専門知識が必要です。自社だけで対応できない場合は、防犯設備施工会社、電気工事会社、販売会社、システム事業者などとの連携が必要になります。

警備会社がすべての工程を内製する必要はありません。顧客の課題を整理したうえで、機器の選定、施工、設定、保守、障害対応を誰が担うのかを明確にしておく必要があります。

まとめ|防犯カメラは導入後の運用まで検討する

旭東みらいテクノロジーは2026年7月23日、現場課題を起点として、AI機能や機器構成、導入後の活用方法を整理する提案を強化する方針を公表しました。

警備会社が確認したいポイントは、次の3つです。

  1. 製品を選ぶ前に、現場で解決したい課題を整理する
  2. AI機能だけでなく、周辺機器や運用体制を一体で検討する
  3. 個人情報の管理や関係事業者の役割分担を決める

まずは、自社が関わっている防犯カメラ案件について、設置目的、映像や通知を確認する担当者、異常時の対応、映像の保存期間が明文化されているかを確認してください。

映像セキュリティを警備業務に生かすには、機器の性能だけでなく、現場で継続して運用できる仕組みを整える必要があります。

警備NEXT(警備ネクスト)では、業界の法令動向や事案を継続的にウォッチし、現場に役立つ視点でお届けしています。

※本記事は公開情報をもとに編集部が作成したものです。特定の企業の法的判断を示すものではありません。

参考文献

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