人手不足対策として注目されるドローン警備|補助金活用と導入前に確認すべきポイント

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「広い現場を少人数で巡回しきれない」「夜間警備の負担が大きい」——そんな課題を抱える警備会社は少なくありません。警備業界では現在、人手不足や高齢化を背景に、“人だけに頼る警備”からの転換が進み始めています。中でも注目されているのが、ドローンを活用した巡回・監視です。
こうした中、株式会社NTT e-Drone Technology(NTTイードローン)は、補助金を活用したドローン導入相談の受付を開始しました。単なる機体販売ではなく、AI解析や現場DXまで含めて支援する点が特徴です。
本記事では、今回の発表内容をもとに警備業界でドローン活用が広がる背景と、補助金を活用して導入する際の実務ポイントを解説します。

なぜ今、警備業界で「空からの警備」が注目されているのか

警備業界では近年、「人員配置だけでは現場運営が追いつかない」という課題が顕在化しています。

特に、広大な敷地を持つ物流施設や太陽光発電施設、夜間巡回が必要なインフラ施設では、警備員の移動負担が大きく、少人数での対応にも限界があります。さらに、警備業法では警備員教育や適切な業務実施が求められており、単純に人員を減らせばよいわけではありません。人手不足の中でも、警備品質を維持しながら現場を回す必要があります。警備業務の省力化に向けて、ドローン活用が選択肢の一つとして注目されています。

従来のドローンは空撮用途のイメージが強くありました。しかし現在は、自律飛行やAI解析の進化によって「現場を巡回するツール」としての活用用途も広がっています。

今回のNTTイードローンの発表も、単なる機体販売ではなく、「現場業務をどう効率化するか」という視点が強く打ち出されています。

NTTイードローンが始めた「補助金活用型ドローン導入支援」とは

出典:株式会社NTT e-Drone Technology「補助金を活用したドローン購入サポートについて」

今回NTTイードローンが開始したのは、補助金を活用したドローン導入相談です。

導入目的や利用シーン、希望機種などをヒアリングしたうえで、活用可能な補助金や申請について相談できる仕組みとなっています。発表内では、「省力化投資補助金(一般型)」「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」などが対象例として挙げられています。

警備業界ではDXや省力化への関心が高まる一方、「初期投資が大きい」「補助金制度が分かりにくい」といった理由から、導入を見送るケースもあります。特に中小警備会社では、補助金申請を専門に担当する人材がいない場合も少なくありません。そのため、「どの制度が使えるのか分からない」「申請方法が難しい」と感じ、検討段階で止まってしまうこともあります。

今回のように、補助金相談から導入検討まで一体で支援するサービスは、警備会社にとって導入時のハードルを下げる参考になりそうです。

警備業でも活用が想定される「Skydio X10 × e-ドローンAI」

出典:株式会社NTT e-Drone Technology「補助金を活用したドローン購入サポートについて」

今回発表されたサービスの中で、警備業界との関連性が高いのが、「Skydio X10 × e-ドローンAIパック」です。

Skydio X10は、自律飛行性能を強みとするドローンで、障害物回避機能や安定飛行性能を活用しながら、巡回や監視業務を支援します。さらに、取得した映像データを「e-ドローンAI」で解析することで、異常箇所の把握や確認業務の効率化にも対応するとしています。

Skydio X10は、高度な障害物回避機能などを備えたドローンで、インフラ点検や巡視業務などでの活用が想定されています。NTTイードローンの発表では、「Skydio X10 × e-ドローンAIパック」の対象業種に警備業も含まれています。

警備現場では、物流施設や工場など、広大な敷地を持つ現場での巡回用途が想定されます。従来は人が徒歩で確認していた範囲を、上空から短時間で確認できるようになることで、巡回負担軽減を想定しています。

また、災害発生時や設備異常時など、「まず現地を確認しなければならない」という場面でも活用が考えられます。特に、崩落や浸水などの危険がある場所では、先にドローンで状況確認を行うことで、警備員の安全確保にもつながります。

ドローン警備では法令や運用体制の確認も必要に

一方で、ドローンは導入すればすぐに運用できるものではありません。特に警備用途では、航空法やプライバシーへの配慮など、複数の実務対応が必要になります。

例えば、夜間飛行や目視外飛行を行う場合には、国土交通省への申請・承認が必要になるケースがあります。警備業では夜間運用を想定する場面も多いため、導入前の確認は欠かせません。また、ドローン映像には人物や車両が映り込む可能性もあります。そのため、撮影範囲や映像データの管理方法などを整理しておかなければ、トラブルにつながる恐れがあります。

さらに、実際の現場運用では、「誰が運用するのか」「異常時にどう情報共有するのか」といった体制整備も必要です。どれだけ高性能な機体を導入しても、現場運用ルールや教育体制が整っていなければ、継続的な活用にはつながりません。

補助金を活用してドローン警備を始めるには

ドローン警備を導入する際は、まず「どの現場で活用したいのか」を整理する必要があります。例えば、広域施設の巡回負担を減らしたいのか、夜間監視を効率化したいのか、それとも災害時の初動確認に活用したいのかによって、必要な機体や運用方法は変わります。

また、補助金を活用する場合には、導入目的や業務改善内容を整理したうえで、対象となる補助金制度を確認する必要があります。

NTTイードローンでは、導入目的や利用シーンをヒアリングしながら、活用可能な補助金や申請について相談できるとしています。さらに、実際の運用では、夜間飛行や目視外飛行に関するルール確認、運用担当者の選定、教育体制の整備なども必要になります。

“人を減らす”ではなく、“現場を守る”ための警備DXへ

警備業界では今後も、人手不足や高齢化への対応が求められます。一方で、警備品質や安全性を下げることはできません。

その中で、ドローンやAIを活用した警備DXは、「警備員を不要にする仕組み」ではなく、“現場を持続的に運営するための選択肢”として活用が検討されています。

今回のNTTイードローンの発表では、警備業も対象業種として含まれています。まずは、自社現場のどこに負担があるのかを整理し、どの業務を効率化したいのかを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

警備NEXTでは、業界の法令動向や事案を継続的にウォッチし、現場に役立つ視点でお届けしています。
※本記事は公開情報をもとに編集部が作成したものです。特定の企業の法的判断を示すものではありません。

参考文献

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