2026年4月15日(水)〜17日(金)の3日間、大阪にて「熱中症対策展」が初開催されました。 今夏の猛暑予測を前に、特に過酷な屋外勤務を伴う警備・建設業界からの関心は高く、会場は最新技術を求める来場者で熱気に包まれました。
本記事では、現場DXと隊員の安全確保の観点から、警備現場が導入を検討すべき「4つの重要トレンド」をレポートします。
出典|熱中症対策展 公式サイト(https://www.bohanbosai.jp/outline/heat_stroke/)

【装備】ファン付きウェアの「標準化」から「高機能化」へ
警備現場の夏の顔となったファン付きウェアですが、今年はさらなる進化が見られました。
- 株式会社空調服:空調服(R)
警備服との一体感や反射材の視認性を損なわないデザイン、そして長時間シフトにも耐えうるバッテリーの軽量・高出力化が加速しています。単なる「支給」の段階を終え、より過酷な現場に合わせた「スペック選定」の時代に入ったと言えるでしょう。
【環境】「休憩の質」を変える、可動式ラウンジの衝撃
現場に「日陰」がないことは警備員の疲労を蓄積させる最大の要因です。
今回の展示会では、物理的な休息環境を整えるソリューションが注目を集めました。
- 株式会社ハマネツ:どこでもテラスラウンジtelala
設置型の休憩スペースは、施設警備の屋外ポストやイベント現場において、隊員に質の高い休息を提供します。「根性論」ではなく、冷房効率や遮熱性に優れた「確実な避難場所」を現場に用意することが、離職防止や事故抑制の鍵となります。
【管理】バイタルデータによる「見守りのDX」
2026年の最注目分野は、ウェアラブルデバイスを活用した遠隔管理システムです。
- 株式会社MEDIROM MOTHER Labs:遠隔体調管理システム「REMONY」
隊員が自覚症状を感じる前に、心拍数や体表温の変化を管制センターで検知。スマートウォッチ等を通じた一括管理により、「無理をさせない」運用を仕組みとして構築できます。
人手不足が深刻な今、隊員の健康をデータで守ることは経営上のリスクヘッジにも直結します。
【摂取】身体の内側から冷やす「アイススラリー」の普及
水分補給の概念も、「喉を潤す」から「深部体温を下げる」へとアップデートされています。
- 大正製薬株式会社:リポビタンアイススラリーSports
凍った粒子を摂取することで、内臓から直接冷却する「アイススラリー」。交代時や休憩中に取り入れることで、上昇した深部体温を効率的にリセットできます。
現場配布用の飲料として、スポーツドリンクに代わる新たな選択肢として定着しそうです。
2026年夏、警備現場に求められる「多層防御」
今回の展示会を通じて、熱中症対策は「何か一つの装備」で解決するものではなく、以下のレイヤード(多層)対策が不可欠であると再確認されました。
- 【個人装備】 高機能なファン付きウェア等による体温上昇の抑制
- 【環境整備】 確実に体を休められる休憩スペースの確保
- 【科学的補給】 深部体温を下げるための適切な飲食物の提供
- 【デジタル管理】 バイタルデータによる異常の早期発見
「毎年同じ対策」では通用しない酷暑が続いています。今回の展示会で示された最新技術を、自社の現場にどう組み合わせて「仕組み化」するか。今夏の警備運営の成否は、まさにこの準備にかかっているでしょう。
警備NEXT(警備ネクスト)では、今後も現場実務に役立つ情報を発信してまいります。日々の業務改革や将来の体制づくりに、少しでもお役立ていただければ幸いです。