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猛暑の広場にロボットが救命の目を!SQ-2、AIで“倒れている人”を検知する新機能を導入

業界ニュース

SEQSENSE株式会社は、株式会社タスクル・ジャパンの支援のもと、東京都品川区の大規模複合施設「品川シーサイドフォレスト オーバルガーデン(ジュネーブ広場)」において、自律移動型警備ロボット「SQ-2」を運用しています。2025年8月15日からは、熱中症対策の強化を目的に、AIを活用した「倒れている人検知機能」を本格導入。猛暑下における安全性向上と、警備現場の新たな可能性に注目が集まっています。本記事では、その背景と狙い、そして今後の警備現場に与える影響を解説します。

背景|警備員だけでは限界に近い“酷暑環境”

出典|SEQSENSE株式会社プレスリリース_オーバルガーデンにて運用中のSQ-2

オーバルガーデンは、敷地面積およそ4万㎡を誇る広場です。昼間には地表温度が50℃を超えることもあり、警備員による24時間の巡回は大きな負担となっていました。
近年の猛暑により、屋外施設では「人が倒れていても気づきにくい」「発見が遅れると救命が難しくなる」といったリスクが高まっており、現場の声からも“テクノロジーを活用した補完”が強く求められていました。

新機能の仕組み:AIが検知し、即時アラート

今回追加された「倒れている人検知機能」は、SQ-2が巡回中にカメラ映像をAIで解析し、人が地面に倒れている状態を検知すると、自動で防災センターにアラートを送信する仕組みです。
通報を受けた警備員は24時間体制で即座に現場へ急行。従来の「発見までの遅れ」という課題を大幅に解消し、救命の可能性を高めることができます。

SQ-2の特徴:AIと3D LiDARで精密警備

SEQSENSE株式会社が開発した警備ロボット「SQ-2」は、3D LiDAR(ライダー)センサーを搭載。これにより、広範囲の3Dマッピングや動体検知、環境変化の把握が可能です。
従来から立哨・巡回・来館者対応といった業務を担っていましたが、今回の新機能により「倒れている人」という異常も検知できるようになり、警備の質をさらに高めました。

展望|広場から施設全体へ広がる可能性

今回の導入は、開放的な広場での実用化事例ですが、今後は建物内部や夜間の巡回、災害時の避難誘導など、さまざまなシーンへの応用が期待されます。
AIとロボットが“人の目”を補完することで、警備員の業務負担を軽減しつつ、より安全な環境を利用者に提供できる未来像が現実味を帯びてきました。

まとめ

今回の事例は、記録的猛暑に直面する警備現場が抱える課題に対し、ロボットとAIがどのように実際の解決策となり得るのかを示すものです。人員配置だけでは対応しきれない領域にテクノロジーを導入することで、現場の安全性と効率性を大きく底上げできることを証明しています。

  • 開始日:2025年8月15日
  • 設置場所:東京都品川区「品川シーサイドフォレスト オーバルガーデン」
  • 目的:熱中症や急病で倒れている人を早期に発見
  • 仕組み:AIが検知→防災センターへ自動通報→警備員が即応
  • 期待効果:人的リスクの軽減、救命率の向上、警備品質の強化

警備員が持つ“現場対応力”と、ロボットの“常時監視力”。その両輪による新たな警備スタイルが、猛暑時代の安全対策を大きく前進させていくでしょう。

警備の”今”と”これから”を考えるメディア「警備NEXT」では業界ニュースや現役警備員から聞いた調査レポートを掲載しています。ぜひ参考にしてみはいかがでしょうか。

出典:SEQSENSE株式会社プレスリリース

品川シーサイドフォレストオーバルガーデン、警備ロボットSQ-2にAIによる画像解析機能を活用した倒れている人検知機能追加で熱中症対策を強化

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